母が市役所に行けない理由は?

梅雨空の水たまり わたしと母の格闘記

2011年、父の病気が発覚しました。

病名は悪性リンパ腫。

そして2013年3月9日、84歳で永眠。

そこからわたしと母との格闘がはじまりました。

「わたしとわたし」の格闘とも言えますが・・・。

ここでは6年にわたるわたしと母との格闘記を記していきます。

 

今朝は固定資産税の支払いに銀行へ。

もちろん、我が家のではなく、母が暮らす実家のマンションのです。

 

本来、コンビいでも払えるのですが、すでに1回目の支払い期限が過ぎ、

銀行へ行かねばなりません。

 

昨年までは何の問題もなくできていたことが、突然できなくなるようです。

 

気になってトートバッグに入れて持ち歩いたせいか、封筒も中の支払い用紙も

ボロボロになっていました。

 

一年分の税金も封筒の中に入れているというのに、どうやら市役所で支払うものだと

思ったらしく、しかも市役所に行けなかったのです。

 

 

その理由は・・・。

「お父さんが死んだことがバレる」。

 

意味不明です。

 

「だって、私、お父さんが死んだことを伝えていないから。書類を出した覚えがない」。

 

確かに母自身は行っていませんが、

 

「届け出しなければ埋葬できないんだから、もちろん届けてあるんだよ」

と、何回説明しても、納得出来ない様子。

 

「市役所じゃなくて銀行で支払えるから」と言っても、

 

「銀行でお父さんについて訊かれる」と・・・。

堂々巡りが続きます。

 

父が亡くなってから、昨年までずっと母自身が支払っていたというのに。

 

あらゆる手を尽くして銀行に行かせようとしましたが、そもそも

行くことを忘れる。

 

「行った?」と聞くと「何をしに行くんだっけ?」

「固定資産税の支払いだよ」と言えば「だって・・・」と

最初からやり直し。

 

私の携帯には、毎日、10回近く着信履歴と留守電です。

 

結局、これも私の役目になったようです。

私が代わりにやるのは簡単ですが、一つ一つ、母のできることが

少なくなって行くのが、辛いです。

 

むつみ

 

 

 

 

 

 

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