2011年、父の病気が発覚しました。
病名は悪性リンパ腫。
そして2013年3月9日、84歳で永眠。
そこからわたしと母との格闘がはじまりました。
「わたしとわたし」の格闘とも言えますが・・・。
ここでは6年にわたるわたしと母との格闘記を記していきます。
さてさて、とある木曜日の午後。
仕事から大急ぎで母が暮らす実家へ。
今日は銀行へ通帳の再発行依頼です。
銀行から届いた書面と再発行した母の保険証。
新しい届出印。
さらに私の身分証明書と印鑑まで持参し、準備は万端なはず。
結果は・・・。
時間こそかかりましたが、なんと即日、真新しい通帳が!
もちろん、預金も無事でした。
やはり母と一緒に行き、その場で本人が自筆で書類に記入できたのが
大きかったようです。
銀行の皆さんも、とても親切にしてくださって、
「もう無くさないように、娘さんに預けておかれては?」
と声をかけてくださいました。
母には、「木曜日に一緒に銀行へ行って、通帳を再発行してもらおうね」と
言っておいたのですが(それが月曜日)、毎日のように銀行へ行っては
「通帳を盗まれてしまったので、どうしたらいいか教えて欲しい」
と訴えていたらしいのです。
もちろん、本人には何の自覚もありませんから
「久しぶりに来たら、ずいぶん雰囲気が変わっているわねえ」
と感慨深げでありました。
冷や汗かきつつ謝る私に「よくあることなんですよ」と言っていただき、感謝(涙)。
想定以上に時間がかかり「お腹すいた」という母に、駅構内の蕎麦屋でミニカレーを
食べさせ、私はそばをかきこんで、タクシーで病院へ。
脳神経外科で相談し、2週間後に検査を予約。
ようやくここまで、こぎつけました。
とにかく、保険証と通帳はいったん、私が預かることにしました。
「うちは変な人に狙われてて危ないからね」
「そうだね、これで安心したね」
しかし・・・・その日の夜、電話がきて
「どうしよう、保険証と通帳がないの。盗まれちゃった・・・」
「・・・・・・」
つづく
むつみ
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