悲しき誕生日プレゼント

手紙 わたしと母の格闘記

2011年、父の病気が発覚しました。

病名は悪性リンパ腫。

そして2013年3月9日、84歳で永眠。

そこからわたしと母との格闘がはじまりました。

「わたしとわたし」の格闘とも言えますが・・・。

ここでは6年にわたるわたしと母との格闘記を記していきます。

 

2020年1月1日。

 

母は無事に87歳になりました。

あと一年頑張れば、米寿だね。

 

今年も夫の家族との旅行を私一人先に抜けさせてもらい

午後早めに母の元に。

 

ここ数年は、現金を封筒に入れて渡していますが、

今年はそこに手紙を添えました。

 

元気で一人暮らしをしてくれていることへの感謝と

ついつい怒ってしまうことへのお詫びの気持ちを伝えました。

 

口で言うのは照れくさいからね。

 

帰りがけに封筒を手渡すと、中を覗いて喜んでいました。

 

・・・そして。

 

母の家を出て、1時間も経たないうちに、スマホに留守電。

 

「あなたに貰った手紙、後で読もうと思ってどこかに置いたら

見つからなくなった」

 

いつものことだし、仕方ないけど、悲しくてついついまた怒ってしまった。

 

そして3日経って、やはり見つかっていません。

一緒に探してみましたが、どこにも見当たらず。

 

「ごめんね、ごめんね。絶対捨ててはいないから」

 

泣きながら、電話が来ました。

 

心の持って行き場がなく、友人にLINEすると、

 

「プレゼントを貰ったことは覚えているんだね」

 

そうだよね。それは忘れていなかった。

救われた気持ちになりました。

 

辛い気持ちを打ち明けられる友人の存在は大切です。

 

ありがとう。

 

むつみ

 

 

 

 

 

 

 

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